In Jazz(はてなダイアリー版跡地&元『My Favorite Things』)

ジャンル不問で好きなものを最小単位で語るブログ

音楽鑑賞履歴(2015年1月)

どうもです。
今年から定期的に聴いた音楽の履歴でもつけようと思いまして。
音楽メーター - サービス終了のお知らせ
↑のサイトさんで自分が書いた感想を貼り付けるだけなんですけどね。
自分の所有CDと新規購入CDから適当にその日の気分で聞いた物をつけておきます。
まあ、こんなものを聞いているんだなあと思っていただければ。
でまあ、まだ去年買ったCDが大量に残っていて、今年買った分はいつ聞けることになるのやらですがw
ブログが滞りがちなので、更新頻度を高めるために続けていければなあと思います。
もちろん他の記事も気が向けば書きますので。
ちなみに文の頭に「・」が付いているのが所有CD、
付いていないのが新規購入分です。


1月の音楽メーター
聴いた音楽の枚数:21枚
聴いた時間:520分

Shaft (Dlx)Shaft (Dlx)
・71年発表の同名映画サントラ。名作映画のサントラにして、アイザック・ヘイズの音楽性が花開いた名盤でもある。ファンキーかつメロウで官能的なサウンドは後の時代のブラックミュージックへの多大な影響を及ぼしているほど。ジャジーかつブルージーな響きなのでアーバンな趣も感じられる。
とにかく1のメインテーマが名曲なのはいうに及ばず、めくるめく万華鏡のようにファンキーさとシルキーなが交互に織り重なる、ソウルミュージックの一枚。圧巻は19分半ある14。ジャム演奏のような陶酔感を引き起こすミディアムナンバー。聞いていくうちに溶けていきそうなくらいにねっとりしてる。
聴いた日:01月04日 アーティスト:
SensuousSensuous
06年発表5th。前作より5年ぶり。路線もほぼそのまま推し進めた一枚。聞いて受けた印象は「生活音化するポップミュージック」と言った所だろうか。空間に音を配置し、鳴らし、曲を構成するという取り組みが聞いて取れる。踊れるのでもなく、高揚するのでもなく、曲と音が生活空間に浮遊する。
邪魔にならない程度に聞き流すことが出来る一方で、個性は主張している。あらゆる状況でのミューザクが鳴り響き、ランドスケープのように巡りめぐるというのが本作の特質なんだろうなあ。ここまでの試行錯誤が結実した不思議な作品。環境音なポップミュージックというのはコロンブスの卵かもしれない。
聴いた日:01月07日 アーティスト:CORNELIUS
Jazz FunkJazz Funk
81年発表1st。それまでジャズ/フュージョンの亜流の一つだったジャズ・ファンクを一つの潮流に作り上げた一枚だと思う。年代的にはポストパンクなどと同時期であることにも着目しておきたい。インプロを廃し、演奏テクニックと曲構成で魅せるのは今聞いても、新鮮な響きを持っている。
とにかくスラップベースが唸り、ギターカッティングでダンサブルなグルーヴをスタイリッシュに演出する。ジャジーな風味付けもアクセントとして機能しており、巡りめぐって、今のトレンドな音をしてるのが面白い。ちなみにこの一枚を出した後、沈黙し、再デビュー&大ブレイクするのはきっかり10年後
聴いた日:01月13日 アーティスト:Incognito
From a to BFrom a to B
・80年発表1st。トニー・マンスフィールド率いるエレポップユニットの初作。ボートラを含んだ全17曲収録の日本盤で所持。エレポップという要素を差し引いても、非常にエヴァーグリーンなポップスを展開している。生楽器とシンセの響きが清涼感のある淡い色彩を曲に醸し出していて、興味深い一枚
聴いた日:01月13日 アーティスト:New Musik
エニウエアエニウエア
・81年発表2nd。前作の淡い色彩のサウンドに陰影が加えられ、透明感と荘厳な印象が増した一枚。よりシンセサウンドに比重を増し、緻密に構成された楽曲群はポップスというよりガラス張りに展示された美術品といった趣。実験性の強さも感じられ、完成度の高い作品だがとっつき辛さも残るのが難点
聴いた日:01月14日 アーティスト:ニュー・ミュージック
WarpWarp
・82年発表3rd。最終作。英国の王道ポップスと初期エレクトロニカと黒人音楽がアブストラクトに絡み合う一枚。清潔感、あるいは汗臭くない黒いグルーヴと反復的なテクノグルーヴがクラシカルなポップスの構成美にマリアージュしている。これをバンド最高傑作に上げる声もあるくらい。
聞けば聞くほど、不思議な感覚に陥るアルバムで、アルバムタイトルの通り、異次元に歪んだ感覚(SF的な体験)を味わえるし、その一方で王道ポップスを下地にブラックミュージックのフレーバーのするポップ性もあり、面白い。ちなみに5はビートルズのカバー曲、6は同名のオリジナル曲という仕掛けも
聴いた日:01月14日 アーティスト:New Musik
Onka's Big MokaOnka's Big Moka
00年発表1st。超極上UKポップ。米国の乾いた大地で発生したアーシーなR&Bを湿った曇り空の深い英国の森で奏でると、それはそれは芳醇な土の香りが薫る最高にグルーヴィーでソウルフルなポップスに。もう最高に素晴らしいアルバムです。この年代の隠れ名盤じゃないだろうか。買って損は無し。
聴いた日:01月16日 アーティスト:Toploader
LuminousLuminous
14年発表4th。ハンマービートの快感をそのままフロア仕様にしたような音楽、といえばいいんだろうか。必要以上に先鋭化するのでもなく、ただただ音楽的な陶酔を求めて、演奏が浮遊する感覚は独特なものではあるが目新しさはあまりないか。けどそういうのとは関係なく、身を曲に委ねるには良作かと
聴いた日:01月17日 アーティスト:The Horrors
DummyDummy
94年発表1st。ブリストルサウンドの先駆者。沈痛かつアイロニーに満ちたサウンドが感情の奥底まで響いてくる。ベス・ギボンズの儚げなボーカルが、暗鬱な楽曲に陰影のグラデーションを与え、ゴシックな印象を増している。深く沈みこんで聞くには最適な一枚。じっくりと味わい深く聞きたい。
聴いた日:01月18日 アーティスト:Portishead
8:308:30
・79年発表のライヴ盤。黄金期メンバーのライヴ演奏+4曲の新曲という構成。輸入盤によっては2がカットされた一枚版もあるので注意。ともあれ内容は素晴らしいの一言に尽きる。迷わず1を聞いて欲しい。脂の乗り切った黄金期メンバーのソロパートは筆舌に尽くし難いくらいだ。
当時どれだけバンドとその創造性が勢いに乗っていたが良く分かるライヴ演奏だと思う。ジャコのベース、ショーターのサックス、アースキンのドラム、ザヴィヌルのシンセ、これらが混ざり合ってウェザー・リポートとなり、その躍動感溢れるバンドのグルーヴを活写したライヴ盤だと思う。
スタジオ録音の4曲は同時期のMr. Goneと同系列の音。ジャズというフォーマットでどれだけアブストラクトに自由にジャズを演奏するかの実験的な楽曲たちだ。その中でも13が回答的楽曲で非常に興味深い。ジャズなのにdこか遠くの音楽っぽくもあり、WRらしくもある新境地の1曲。
聴いた日:01月20日 アーティスト:ウェザー・リポート
Sign O the TimesSign O the Times
・87年発表9th。渾身の2枚組。殿下の脳内テーマパークファンク。独特の篭ったサウンドプロダクションで蠢くファンクパレードがリスナーの脳内を侵食する。そこに見えるのは猥雑な見世物小屋かはたまたフリークショーか。かと思えば、芸術品のような美しいファルセットが全体を引き締める。
一聴して、飲み込み難い濃密な音世界であり、しかも派手さはない。鈍く黒光りするサウンドは殿下の真骨頂というか芯や核に当たる部分なんだろう。そういう点で「深い」。が、のめり込み過ぎると中ってしまう劇薬的刺激物でもある。味わうにはじっくり聞き込むべきだが危険なイチモツ。初手には合わない
聴いた日:01月21日 アーティスト:Prince
London CallingLondon Calling
・79年発表3rd。高校時代に聞きまくってた。パンクの蒼い衝動から舵を切り、中心メンバーの音楽的ルーツへの敬愛をごろっと押し出した名盤。50年代から連綿と続く英米のポップミュージックや移民たちの持ち寄ったレベルミュージック継承し、パンクの精神を上乗せした所に時代の音楽性が生まれた
パンク、レゲエ、スカ、カリプソ、ロカビリー、パブ、ガレージ、そしてロックンロール、ポップス。これらを一つに繋ぎ、意味ある形に昇華しただけでも価値があるが、それらのジャンルにリスペクトを示した演奏もなおのこと素晴らしく感じる。パンクと侮るなかれ、ここにあるのはポップミュージックだ。
パンクという単語に惑わされずに是非聞いて欲しい。現在にまで繋がるUKロックシーンを再興させたといっても過言でないくらいに音楽性の高い一枚だ。あと個人的にはポール・シムノンの演奏が全編にわたって素晴らしく、このアルバムの陰の立役者だろう。中盤の8〜10、13、終盤の17、19が好き
聴いた日:01月21日 アーティスト:The Clash
Captured (Dig)Captured (Dig)
・81年発表のライヴ盤。Escape発売以前のG.ローリー在籍時の編成でのライヴを収録している。8がアルバム未収録曲で17がスタジオ録音の新曲。当時の彼らのライヴバンドとしての実力が伺える好盤となっている。個人的にはジャーニーの中でもとりわけ好きな17が収録されているのが嬉しい。
聴いた日:01月22日 アーティスト:JOURNEY
Wild WoodWild Wood
93年発表2nd。購入したのは米盤初回版2枚組。ジャムやスタカンの頃に比べても、相当にアーシーかつグルーヴィーな雰囲気が心地いい。ロック的な性急さはないけどソウルやブルースを洒脱感たっぷりに自分の作風に昇華しているのは流石といった所だろうか。聞けばいつの間にか時が過ぎていく良盤だ
聴いた日:01月23日 アーティスト:PAUL WELLER
LaylaLayla
・70年発表唯一作。クラプトンがデラニー&ボニーのバンドメンバー&デュアン・オールマンと組んだ、スワンプロックの傑作。よりアメリカの大地を感じさせる、ドライ&アーシーなノリが全体を支配している。代名詞の一つでもある13が有名だが、魅力は多分そこだけではないと思う。
というよりクラプトンが敢えて自分の名前を冠さなかった点から分かるように、あくまでデレク&ザ・ドミノスの作品として考えるのが筋、なんだろうと思う。ネームバリューに頼らず、楽曲で勝負したという所に本作の質の高さがあるのではないだろうか。実際、どの曲も練り込まれていると思う。
全体に乾いた質感のブルースロックにクラプトンの持つ英国的な湿っぽいメロディが潤いを与えて、独特なニュアンスを生んでいるように思う。そこにデュアン・オールマンの突き抜けるギターが鳴り響く。その絡みも素晴らしいがポップさも損なわれてないのが面白いバランスを醸し出す一枚だろう。
聴いた日:01月27日 アーティスト:Eric Clapton
In Square CircleIn Square Circle
・85年発表20th。当時流行のブラックコンテンポラリーに寄った打ち込み主体のサウンドが特徴。大ヒットの1、名曲と謳われる8が収録されているのも嬉しいが、その分厚いシンセサウンドが与えるコズミックな印象はEDM全盛の現代において、新鮮な響きで聞くことが出来て、興味深く感じられた。
それでいて、しっかりスティーヴィーならではのノリは健在なのが彼の個性の強さを物語っているかと。あと9のあと、アパルトヘイトを歌った10という流れも考えると凄いか。余談だが個人的には初めて自分で買った洋楽CDとしても思い出深い一枚。今もそのCDで聞いています。
聴いた日:01月28日 アーティスト:Stevie Wonder
Stanley RoadStanley Road
95年発表3rd。前作同様にソウルとブルースを咀嚼した作風でアメリカ南部の雰囲気が強くあるが、土台は英国のメロディラインという趣。バンドのグルーヴ感は増したものの、前作の軽やかさはあまりない。楽曲自体は素直にいいものだと思うが、その一方で煮詰まって、濃度が濃くなった印象を受けた。
一体感はあるし、アルバムの出来もしっかり骨太な良盤であるには違いないのだが、一曲一曲の質量が「重い」ので、全体的にアルバム一枚の流れとしてテンポが良くないなあと少し感じてしまった。良し悪しだが、じっくり聞き込むには悪くない作品だ。繰り返し聞くというより、忘れた頃に取り出す感じ。
聴いた日:01月29日 アーティスト:PAUL WELLER
Heavy SoulHeavy Soul
97年発表4th。前作から骨太さが増し、ロック色の強くなったシブい一枚。アーシーな路線が加速して、ディランとかニール・ヤングみたいな無骨なフォークっぽさも出てきた印象もある。とはいえ、土臭さはあれど英国特有の湿った仄暗さもそここに感じられ、辛口なスコッチウィスキーの味わいな一枚。
前作の煮詰まった雰囲気をこうやって味を変えるのは面白いなあと思うし、翌年に一区切りのベスト盤をリリースしていることからも、ソロキャリア第一期の集大成なのかもしれない。いい具合に枯れて、熟成してきているのを感じます。
聴いた日:01月29日 アーティスト:PAUL WELLER
Days of SpeedDays of Speed
01年発表のライヴ盤。ヨーロッパ各地で行われたウェラーの弾き語りライヴツアーをコンパイルした一枚。アコギ一本(時々エレキ)で演奏されるとメロディの良さが強調されて、非常に味わい深い。選曲も全キャリアからピックアップされていて、オールドファンにも嬉しい構成じゃないかと。買いの一枚。
ギターの弾き語りなのでなんというかフォークっぽい緊迫感もあるが、渋みと円熟味の増したウェラーの演奏は聞き応えがある。時に情熱的、時に繊細に演奏が豊かに表情を変え、楽曲を新たに描写する様がカッコいい。熱気のこもったライヴの様子をドキュメントした良盤だと思う。
聴いた日:01月30日 アーティスト:PAUL WELLER
ジス・ナイト・ウォント・ラスト・フォーエヴァージス・ナイト・ウォント・ラスト・フォーエヴァー
78年発表2nd。アメリカ地方都市のAOR。のんびりとした雰囲気でジェントリーかつソフトに、訥々と歌われる様は儚くもあり、切なくもあり。演奏、楽曲共に味わい深い一枚。ジャケットのように建物の何もない平野をドライヴしながら雰囲気に浸りたくなる。静かに一人きりでじっくり聞きたい作品。
楽曲は代表曲1を筆頭にスロー&メロウな曲調がメイン、さりげなく入るエレピの旋律やベースラインの味わい深さが堪らない。数曲にレイ・パーカーjrやリー・リトナー、ディーン・パークス、ジェフ・ポーカロなどAOR界隈のミュージシャンが多数参加なので演奏自体は折り紙つき。手堅く聞けます。
聴いた日:01月31日 アーティスト:ビル・ラバウンティ
ロマンティックロマンティック
80年発表の唯一作。当時、新進気鋭の売れっ子プロデューサーのJ.クレイドンとD.フォスターの二人がタッグを組んだ一枚。一応、スーパーグループの括りだろうか。内容はベイエリアに吹く風を感じさせる、カラッとしたポップなAOREW&Fに提供した10のセルフカバーもある。
美しいコーラスハーモニー、キレのいい演奏、華やかなホーンセクション。バックを支えるバンドにはTOTOのメンバーが多数参加していることからも、後々のアメリカンポップスの雛形とも言えるパターンを形成していることも興味深い。吹き抜ける青空に輝く、一筋の雲の軌跡のような爽快感溢れる名盤。
聴いた日:01月31日 アーティスト:エアプレイ

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