In Jazz(はてなダイアリー版跡地&元『My Favorite Things』)

ジャンル不問で好きなものを最小単位で語るブログ

音楽鑑賞履歴(2016年2月)

月一恒例の音楽鑑賞履歴。
音楽メーターの感想を記事にしてまとめてます。
24枚。結構聞けた。
今に始まった話じゃないけど、インスト系が多いですね。
少しマイナーめなパンクが聞けたのが自分としての収穫。
新規開拓も楽しみの一つですね。
同じ傾向のを聞いていると飽きも来ますし。
では以下から、感想です。


2月の音楽メーター
聴いた音楽の枚数:24枚
聴いた時間:503分

シャバズ <FUSION 1000>シャバズ
74年録音盤。同年のヨーロッパツアーのライヴ音源を収録した作品。2のみこの年のモントルー・ジャズ・フェスの音源。残りはすべてロンドン公演のもの。知性的なスタジオ録音とは打って変わって、テンションの高い暴走気味な演奏が印象に残る。これでもかというくらいにパワフルに叩きまくっている。
コブハムのテクニカルなドラムの暴走的応酬もさることながら脇を支えるブレッカーブラザース、ジョン・アバークロンビーなどが負けじ劣らずと演奏についてくることでエネルギッシュさが伝わってくる。惜しむらくはそんな演奏だからあっという間に終わってしまう事か。プレイヤーの熱気に気圧される一枚
聴いた日:02月04日 アーティスト:ビリー・コブハム
ファンキー・サイド・オブ・シングス <FUSION 1000>ファンキー・サイド・オブ・シングス
75年録音盤。スタジオ4作目。前作までのスピリチュアルなプログレ路線から一気にファンキーフュージョンサイドに移行した作品。ツアーの赤字が嵩み、バンド存続の危機に陥ったコブハムが売れ線の音楽をやったと見る向きもあるが結果的に非常にバランスの取れた、聞き応えのある一枚となった。
自作曲以外に他者の曲を取り入れたのが功を奏し、力みすぎず、肩の力が抜けた感のある演奏がアルバム全体の伸びやかさに繋がっているように思う。とはいえパワフルさはもちろん健在で当時のA面はどの曲にもイントロでドラムソロが入ってるほど。そこから一気に爆発するハードフュージョンに舌を巻く。
とにかくコブハムを始めとしたメンバーが破れかぶれに暴れまわっているのが非常に目に付くアルバムで緩急を利かせながら、一気呵成に聞いてしまう。5などはそれの典型であり、7のコブハム独り舞台も十二分に凄い。時代の波に乗った以上に、演奏者として脂の乗り切ったプレイが聴ける名盤かと
聴いた日:02月04日 アーティスト:ビリー・コブハム
KENSO II (ケンソー・セカンド)KENSO II (ケンソー・セカンド)
・83年発表2nd。ジャパニーズプログレの金字塔的一枚。ほぼ一発録りの録音だが当時のメンバーの若い熱気が伝わる出来。PFMなどに影響を受けたジャズロック、ともすればフュージョン的なメロディが複雑怪奇なリズムと曲構成に乗っかってくる、軽やかながらその実、硬派なサウンドを指向している
代表曲の1や8など、波打つ大海原を想起するがその先に見えるのは東京湾に立ち並ぶ洗練された大都会。篠笛のように鳴り響くフルートの旋律が自然と文明を結びつけ、日本の豊かな情緒を浮かび上がらせている。欧米の模倣ではない、日本ならではのプログレッシヴロックが聴ける作品の一つとしてお勧め。
聴いた日:02月07日 アーティスト:KENSO (ケンソー)
内ナル声ニ回帰セヨ内ナル声ニ回帰セヨ
14年発表10th。久々の新作は2000年代入ってからのバンドの特色である、アジアンテイストが引き続き顔を出している。サウンド的にはアジアの中の日本という趣が強く、日本的な雰囲気は減退してる。東南アジア系の民族音楽ガムランなど)の影響もあり、洗練された初期の音と比べるとラフだ
もちろん地の部分、曲構成やリズムなどの複雑さは変わっていない。このラフな猥雑さを得たことでロックバンドとしての強靭さは増したがアクの強さも濃くなったように思う。化物のような得体の知れなさが逆にとっつきづらくもあるか。初のVo曲8もらしくはあるが新鮮味には欠けてしまう。
プログレ好きにはこの上ない一枚であることは間違いはない。が、この盤そのものの特色を上げろと言われるとちょっと疑問符がついてしまう。ケンソーというバンドの音としてはまさしく正調の音が聴けるからこそ、目新しさのなさが目立ってしまうという困った作品。聞き込めば評価は変わるかも。
聴いた日:02月08日 アーティスト:KENSO
安全地帯・玉置浩二 ベスト安全地帯・玉置浩二 ベスト
・94年発売のベスト盤。文字通り安全地帯と玉置浩二のソロワークスのベストアルバム。安全地帯の方はニューロマのクールなタッチにウェストコーストサウンドの爽やかさが折り重なり、彼らの出身地である北海道の情景が目に浮かぶ清新なサウンドが印象的。ベストの割にはシングルがあんまり入ってない
廉価版ベストだけあって、わりと不思議なチョイスだが彼らの音楽性を感じ取れる選曲になってるのかなと思う。玉置浩二のソロ曲は年代的にもごく初期の物。こちらも耽美なサウンドにフォークやプリンスっぽいセクシュアルなイメージで密に迫る曲が多いか。ソロはとことん内省的な音作りで歌声が響く。
聴いた日:02月09日 アーティスト:玉置浩二 安全地帯,安全地帯,玉置浩二
Dance&ScreamDance&Scream
・10年発表1st。ハードコア&メタル×ユーロビートトランスがごちゃ混ぜになったカオティックパーティラウドロック。当時バンドの平均年齢が19歳だったこともあって、未分化、未整理なサウンドを若さと勢いで突き抜けていく様は今までの日本のバンドになかったエネルギーを感じられる作りだ。
屈託のない自由さが非常に面白く、そしてバンドの特色にもなっているように思う。やかましい音楽と踊れるビートを全部ぶち込んで、時にはデスボイスも繰り出してくるカブキっぷりは聞いていて楽しい。ハードロック風や真面目なピアノソロも入って来る一方で、安っぽいエレポップな旋律が来るのも◎。
聴いた日:02月10日 アーティスト:and Loathing in Las Vegas Fear
NEXTREMENEXTREME
・11年発表1stミニアルバム。初の全国流通盤(1stアルバムはタワレコ限定発売)。メタル色が若干減退し、ポップさが増した感のある一枚。アメリカ西海岸的なカラッとした陽気さがあって、開放的なサウンドが繰り広げられている。収録時間は25分だが頭から尻尾までぎゅっと餡子が詰まった内容
リード曲1のキャッチ-さも素晴らしいが、今回は静と動のコントラストにメリハリがついて、より演奏がダイナミックになった趣を感じる。良くも悪くもサウンドに日本(歌謡曲)的な湿っぽさがないのが最大の特徴で、その筋肉質なバネがバンドの強靭さを物語っているようにも。成長著しい飛躍した快盤。
聴いた日:02月10日 アーティスト:Fear and Loathing in Las Vegas
ハピネスチャージプリキュア!ボーカルアルバム1ハピネスチャージプリキュア!ボーカルアルバム1
14年発売の同名アニメキャラソンアルバム。OP,EDはもちろん劇中で歌われた4のフルサイズも聞けるバラエティ豊かな一枚。聴き所はブルーの6とクイーンミラージュの7か。対比構成になっているのが面白くある。あとヒーローソング的な曲調がある一方、渋谷系のメロディラインが見え隠れしてる。
聴いた日:02月10日 アーティスト:TVサントラ
Y(最後の警告)Y(最後の警告)
・79年発表1st。奇跡の2ndリマスター再発記念に聴いた。ポストパンクの開闢的な一枚だが、このアルバムの一番スゴい所は計算づくでこの音を出していない点。己が体感で無手勝な演奏を繰り広げた結果、手にしたどこにもないサウンドが生まれた。無形の音楽が生まれる瞬間を見事捉えた作品。
言ってしまえば、メンバーの演奏能力の拙さ(本人たちも認めている)によって生み出された賜物ではあるが、この無機調かつ不協和音の飛び交うおよそメロディらしいメロディがない音楽だからこそ、何か剥き出しになった快楽や快感みたいなものもあって「音を楽しむ」という根源に接近してるようにも思う
ポップ・グループという名前なのに演奏には全くポップさは皆無、歌詞もシリアスかつ政治的なものが多いが、それでもなにか可笑しみや面白さもあって、泥にまみれてのたうち回るような楽しさも感じる。精一杯の実力がゆえに生まれるユーモラスさえも許容するアーリー80Sの歴史的な名盤。聴く人は選ぶ
聴いた日:02月12日 アーティスト:ポップ・グループ
Places & SpacesPlaces & Spaces
75年録音盤(リリースは77年)。マイゼル兄弟率いるスカイハイプロダクションとコラボ作の第4作。内容は非常にレアグルーヴ的。ジャズやフュージョンというよりはディスコとかクラブサウンドの先駆といっていいかと。スクエアーでグルーヴィなリズム、優美なストリングスとkeyが鳴り響く。
全体に非常にグルーヴィかつメロウ。この手のサウンドが好きな人には必携の一枚だろう。だがドナルド・バードというミュージシャンの作品として聞くと評価はまた違ってくる。カチッと構築された心地いい枠組みが完成されているからこそ、音楽的に個性が突出されることを許していない音に聞こえるか。
もちろんソロがないわけではないが、そういった枠組みの1パーツとして最大限に役目を果たしているので、バード一人のプレイを聞いているという気分には浸れないと思う。マイゼル兄弟のサウンドプロダクションの素晴らしさは存分に感じられるがバードという個性は存分に感じられない、完成度の高い一枚
聴いた日:02月12日 アーティスト:Donald Byrd
爆誕爆誕
・01年発表1st。筋少脱退後にオーケンが結成したバンド。HR/HMメインの筋少と比べるとサウンドはパンク/オルタナ系がメインのラウドロック、だけどエディこと三柴理のピアノやCOTDのNARASAKIのギターなどによって、一筋縄ではいかないサウンドとなっている。
オルタナだけあって、ジャズやミニマルとかあんぜんバンドのカバーだったり、オーケン筋少的な歌詞がパンクやハードコア、ラウド系の音に乗っかって、乾いた質感を出していたりと、音楽的な幅がかなり広くなった印象はある。そんな中で内田雄一郎のBがウネウネしてて、変化球的な味わい。
悪くはないし、特撮のサウンドにも対応してると思うがいかんせんここまでバンドの音が硬質だとどうしても柔らかさが目立ってしまうのも否めないか。本作を最後に脱退するのも納得といえば納得だが、ここでしか聞けない味わいとして趣があるのも確か。気合十分の初作といった印象で、聞き応え満点の好盤
聴いた日:02月13日 アーティスト:特撮
トゥエンティ・ワントゥエンティ・ワン
・08年発表2nd。前作にあった妖しげな趣が薄れ、きらびやかなPOP感が増した作品。けれど輝きが増した分、フロイドなどのUKサイケ〜プログレの影響の強い、翳りの部分もより際立った感じがある。その陰影の濃さが楽曲のロマンティックさを高めているようにも聞こえる。十分に大衆受けする内容
とはいえ、前作に感じられた可能性を期待してしまうとちょっと別方向に向いてしまった感じもしなくはないが、彼らの音楽性の一面が強く出たものだと思う。少なくともこれが底打ちになっていない所がバンドとしての強みでもあり若さでもありそう。余談だがメンバーである父親は本作より露出を控えている
聴いた日:02月13日 アーティスト:ミステリー・ジェッツ
Maggot BrainMaggot Brain
・71年発表3rd。初期の代表作。この頃はあの奇妙奇天烈な猥雑感はあまりなく、ジミヘン直系のブラック(ファンク)ロックといった趣。かとなくツェッペリンな趣も感じるが時代的な音のように思えるか。しかし黒人特有とも言っていい、腰をグッと落とした横ノリの曲展開がじんわり味わい深い。
無論、この盤のハイライトは1の10分に渡るエディ・ヘイゼルのギターソロに尽きる。空間に染み渡るような溜めの利いたソロは叙情的かつ心の奥深い所に響く印象を与える。盤全体の黒さというより、ダークさあるいは感情の闇が窺える出来であり、なにかまとわりつく呪いみたいなクセのある良盤。
聴いた日:02月14日 アーティスト:Funkadelic
フィル・ウッズ&ザ・ジャパニーズ・リズム・マシーンフィル・ウッズ&ザ・ジャパニーズ・リズム・マシーン
75年録音ライヴ盤。初来日時に新宿厚生年金会館でジョージ大塚トリオと初共演したライヴ。とにかく気持ちよくブロウするウッズのサックスのプレイが楽しめるが、それ以上に共演した日本人メンバーのプレイも負けず劣らずで双方のぶつかり合う白熱したセッションが味わえる。これが初セッションだとは
阿吽の呼吸というべきか、相性が凄く良かったのだとしか思えない息の合ったプレイで、とにかくカッコいい。ベストプレーヤーを上げるとなると、ピアノの市川秀男以外にない。ウッズが真っ向から斬り合い、火花を散らす様がお見事。どれもいいが、ハイライトは4か。ライヴセッションの名盤です。
聴いた日:02月14日 アーティスト:フィル・ウッズ
Another WorkoutAnother Workout
61年録音盤。タイトルからモブレーの代表作「Workout」の同日別セッションかと思いがちだがグラント・グリーンを除く同一メンバーでの別日セッション。全体的にユルい演奏という印象が強い。締まりがないといってしまえばそれまでだが、面子は一流メンバーなのでそれなりにまとまっている。
セッションしてるという以上の内容ではなく、終始リラックスしたプレイ。腕は確かなメンバーが集まってるから、聞けなくはないが突出した内容、演奏ではない感じもどことなく漂っている。良くもなければ悪くもない、まったりとのんびり聞きたい一枚。当時お蔵入りになったのも致し方なしか。
聴いた日:02月14日 アーティスト:Hank Mobley
TrespassTrespass
70年発表2nd。再デビュー作。プログレバンドとしての処女作。次作、次々作で急速に音楽性が固まっていくがここで聞ける音はとにかく「若い」の一言に尽きるのではないか。緻密な構成とアンサンブルで聞かせる姿はまだなく、前のめる勢いで流れていくシンフォニックな演奏は後にも先にもこの盤だけ
ここで芽吹いている特長が花開くのは次作での新メンバー加入を待たなければならないが、未完成ゆえのラフな感覚は後追いで聞いている身にとってはかなり新鮮な響きを持つ。それだけに若さに身を任せ、爆発させている姿こそ「ロック」だったのではないかと。後の彼らには見られないテンションの高い一枚
聴いた日:02月14日 アーティスト:Genesis
Basket of LightBasket of Light
69年発表3rd。UKフォーク/トラッドの代表的バンドの最高傑作と評される一枚。きわめて洗練されたアンサンブルにトラッド以外の要素、ジャズやシタールなど他の民族音楽群がブレンドされて、独特な雰囲気のあるサウンド。日本のZABADAKなどの源泉といえばイメージしやすいか。
もちろんこのバンドなりのクセや緊張感があるので一概に比べようはないと思うが。演奏、コーラスなど共に高度に洗練されたもので、ひとたび聞けば中世の英国の情景が浮かび上がりそうな表現力だと思う。ただ聞く時はこちらも身を構えて聞かなければならない位に集中することを強いられそうな作品かと。
聴いた日:02月14日 アーティスト:Pentangle
V2V2
78年発表2nd。音が前作よりパワフルかつシャープになった。シンセのシークエンスを使ったりもしてるが基本的にノリのいい大合唱パワーポップという印象は変わりがない。NW要素もあり、パブロックもあり、サウンドも練り込まれてポップなのにそんなにメジャー感がないのがこのバンドらしい。
むしろそういった当時の音楽ムーブメントがサウンドに全部混在して、その上でノーテンキなパワーポップになっているのが面白いというか、当時パンクというジャンルに可能性が詰まっていたという証拠か。あと何気にベースラインの演奏を始めとしてメンバーの演奏力が高いのも地味にポイント高い佳作。
聴いた日:02月14日 アーティスト:Vibrators
BoysBoys
77年発表1st。UK出身B級パンクバンド代表格にして代表作。とにかく早くて短い曲のオンパレード。そしてポップなサウンド。こういう形容をするとラモーンズを思い出さずにはいられないが、向こうがアメリカンポップな一方、こちらはブリティッシュポップスな趣が強くあるか。
それもビートルズ直系のビートポップが色濃く事実、このアルバムでも1曲カバーしている。ただそれ以上に疾走感の強いパワーポップという印象が強く、また機関銃の如く次から次へと曲が展開していくのであっという間に終わってしまう所もまたパンクらしい。凶暴性はないが、聞いて損はない良盤。
聴いた日:02月14日 アーティスト:Boys
Crossing The Red Sea With TheCrossing The Red Sea With The
78年発表1st。当時UKでかのピストルズを凌ぐ人気だったらしいパンクバンドの初作。脱走した尼僧の女性がベーシストをしてる。音の方はかなり独特。パンクというよりはガレージロックな趣が強いが重量感がなく、妙な軽さがなんというかパンクらしい。その一方で演奏の切れ味は凄まじく鋭い。
また退廃的でダークな質感も兼ね備えているのだが、後のゴシックやニューロマンティックのような陰鬱さはあまりない。別段そこまで凶暴性や狂気や病んだ印象もなく、彼らより後発のバンドと比べると、個々の要素がどれも中途半端に聞こえるのも事実なのだが、どういうわけか中毒性があってクセになる。
ピストルズがロック・ルネッサンスな響きを標榜していたのに対して、このバンドのサウンドは「新しい音楽」のどデカい原石だったのかもしれない。後に分岐して潮流となる要素群が混然一体となって、彼ら独特の魔力が生み出されているから、不思議と惹きつけられるのだろう。ミッシングリンク的な名盤。
聴いた日:02月17日 アーティスト:The Adverts
Is There Love in Space?Is There Love in Space?
04年発表10th。60年代的なブルージー(もっと言えばジミヘン的)なフレーズを散りばめてはいるが演奏の手癖やメロディの展開はいつものサトリアーニ節な一枚。珍しくVo曲も2曲収録。とはいえ、近作に行けば行くほど、テクニカルよりもエモーションを指向しているのは面白い所。
ギタリストとしての技巧を極みに持っていってるからこそ、その技術で何を表現するかをテーマにしてるようにも思う。芸術的にそれらをひけらかすわけではなく、ポップソングの歌心に重点を置いている。それゆえに入り込みやすい内容だろう。突出した曲がない分、アルバムのアーシーな雰囲気が味わえる
聴いた日:02月18日 アーティスト:Joe Satriani
Professor Satchafunkilus & Musterion of RockProfessor Satchafunkilus & Musterion of Rock
08年発表12th。1stの不穏な雰囲気を彷彿とさせているものの、メインはスロー〜ミッドテンポ主体のグルーヴとフィーリングを重視した内容。HR/HM色を期待すると肩透かしかも。一方でエキゾチックさや黒っぽさが強く、横ノリの感覚が楽しめる。フュージョンなどを聞く人には聞きやすい一枚
テンポをグッと落とした事によって、悠々自適に歌い上げるギターフレーズが何とも心地よく、楽しい。もちろんテクニカルな部分が忘れられたわけではなく、見せ場は随所にあるが一曲ごとの配置が考えられて弾いているようにも思う。華を上手く配置しつつも、職人的な渋さも光る好盤
聴いた日:02月24日 アーティスト:Joe Satriani
Black Swana & Wormhole WizardsBlack Swana & Wormhole Wizards
10年発表13th。前作から大分ロック色を取り戻して、サウンドが明快になった。ザッパ・ファミリーだったマイケル・ケネリーがkeyで全面的に参加しているのもあってか、曲の表情が多彩になったようにも感じられる。積み重ねたキャリアから生み出される、オーソドックスなロックは味わい深い。
ただロック色が戻ったとはいえ、かつてのHR/HM色は薄く、ブルージーだったり、ファンキーだったり、6〜70年代のロックをベースにサトリアーニのギターテクニックが惜しげもなく披露されている印象。聞き応えは十分だし、曲を重視する姿勢が頼もしくもある。初期のデジタルさは跡形もない一枚だ
聴いた日:02月25日 アーティスト:Joe Satriani
Unstoppable MomentumUnstoppable Momentum
13年発表14th。名盤。前作から引き続き参加のマイク・ケネリー、Drにこれまたザッパファミリーのヴィニー・カリウタが参加したことによって、演奏がより多彩かつグルーヴィーになった。代表作であるSurfing With The Alienの出来を凌駕する内容だと思う。
初期のデジタリィで硬質な質感から打って変わり、しなやかで柔らかいウォームなギタートーンへと変貌した。クールな音から豊かな感情を描く表現力の高さは30年近いキャリアと絶え間ない研鑽の賜物だろう。44分という時間にプレイヤーの見せる表情をありったけ詰め込んだ中味の濃い一枚。ファン必聴
聴いた日:02月29日 アーティスト:Joe Satriani

わたしの音楽メーター
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